STORY

SARAXJIJI Story  No.o1 – Explore Unique Fabrics

SARAXJIJI Story No.o1 – Explore Unique Fabrics

オリジナルファブリックの追求

一般的なニット(カットソー)の生地は、裁断や縫製のしやすさ、服になった際のたたみやすさなど、素材の扱いやすさはあるものの、私たちが考える「着心地の良さ」や「手触りの良さ」を味わえるものが少ないと感じていました。また生地が必要な時、商社に問い合わせても在庫が切れていたり、一反だけのオーダーでは取り合ってもらえないなど厳しい状況があり、独自のカットソー生地を作ることにしました。今では、塾練の経験と高いスキルを持った方々のおかげで、理想の糸と編み方によるSARAXJIJI独自のカットソー生地が実現しています。


生地の特徴

SARAXJIJIの生地の特徴は、デザイナー自身、ストッキングやタイツなど特に締め付けられるものが苦手で、ふんわりとした肌触りをとても大切に考えています。使う素材はどれも柔らかさを優先するので、とにかく編みをあまく、緩く、作っています。あまく編むことで、普通に洗うと縮みが出てしまいますが、手洗いやドライモードなどで丁寧にお手入れすることで問題はかなり軽減し、柔らかさも持続することが出来ます。

SARAXJIJIを代表する生地

●ラフィーガーゼ
以前メーカーから購入していた布の中で気に入っていたガーゼ生地の風合いをより柔らかく、肌触りを優先して作ったSARAXJIJIを代表する生地。とにかく軽く、気持ちの良い肌触りと優しいグレイの杢色が特徴です。糸になりきれない落ち綿を100%使用し、もう一度生地にするべく紡績された糸なので、大事に使いたいという気持ちになれる素材です。
●ラフコットン
カラーバリエーションが欲しくて作りました。ラフィーガーゼと並ぶSARAXJIJIの代名詞とも言える生地です。太さにムラのあるスラブ糸で甘く編み、柔らかさを実現。生地には編み模様のテクスチャが生まれ、表情のある生地です。
●甘撚り(あまより)
太い糸を使い、ふんわりとした風合いが特徴の生地。糸の捻りが緩いことで、ほどよい厚みに仕上がっています。
●引き揃え天竺(てんじく)
ラフィーガーゼなどの上から羽織るのに、ほどよいざっくり感のある素材にしたくて、2本の艶のあるコットンを引き揃えて甘く編んだ素材です。

作り手の経験と技術の粋を集めた生地

SARAXJIJIのカットソー生地は、柔らかさを優先するがゆえに縫製の難易度が高く、工場での作業が、ほかの生地に較べて約1.5倍の時間やコストがかかってしまうことがあります。またアトリエで検品する際も、他のアイテムに比べて服を畳むのに手間と時間がかかります。そのため「よその工場に頼めるか検討してほしい」という話が出たり、縫製しやすい程度に生地を変更できないか試験反を作って検討しましたが、やはり、これまでの生地の方が肌触りが良いという結論に至り、お客様が気に入ってくれていることを縫製工場など関係者の皆さまに理解いただき、協力と努力に支えられているおかげで、以前と変わらないものづくりが継続できています。