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Turn off the TV and read the book-2

FEB 7, 2o21
Turn off the TV and read the book-2

”テレビを消して、本を読む-2”

このblog titleは2回目。我が家にテレビはありますが、ほぼほぼ着けません。情報はネットで拾うし、映画やドラマも自分の観たいタイミングで観るのが好きというのもあります。ということで、私がテレビを観ないのは相変わらずで、仕事場でもそれをスタッフたちはわかってくれているのですが、日頃テレビの話題にまったくついていけなくても、ふぅんという平気な顔をしている私を見て、「もぉ、ついてきて〜」と言われたりします。(聞いてる聞いてる、と返事するだけですが。汗)

テレビを観ない代わりに、本を読む時間や映画を観る時間にあてています。年明けから業務のことで本当に慌ただしく、疲れ切っていることも多々あるのですが、それでもベッド脇に置いている本を開き、ちょっとだけでも読もう…と読み始めたらすぐに気を失っているという日々を過ごしています。笑

これは、読み返して改めて「今読んでよかった」と思った本たち。

・「大事なことはみーんな猫に教わった」 絵+文 Suzy Becker 訳 谷川俊太郎

猫好きだったり、猫と暮らしている方には”あるある”な猫の奔放さに、時として「あちゃーやられたー」なんて思うこともあると思いますが、この本は猫であるビンキーの立場からのポリシーが並べられてあり、なんともユーモラスなイラストとともにそれを読むと、プッと笑えてしまうけれど、本当に”教えてもらっている”ような、肩の力が抜けていくような気持ちになれます。机に広げられた本の上にビンキーが乗っている絵には、「クロスワードパズルを手伝うべし。」と書いてあるし、(うちでもよくパソコンや広げた資料の上に乗られるけど、手伝っているつもりなのねー。笑)でも飼い主に抱っこされている絵では、「そこにいるだけで、誰かをいい気持ちにできるようになるべし。」とあります。究極の無条件の愛、です。深い…と唸ってしまうのです。読み返してはほっこりさせられ、猫のようにみんなが自分らしく過ごして他猫(タニン)を尊重出来れば、居心地のよい日々になるんだろうな、と思える本です。

・「サラとソロモン」Esther & Jerry Hicks 訳 加藤三代子

サラという名前に惹かれて買った本ですが、とにかく深くて、何度も読み返している本。児童書のような文章でとても読みやすく、サラという少女の日常の物語の中で繰り広げられるふくろうのソロモンとの会話を通して、私たち人間にとって本質的なことを知ることが出来る内容です。心のあり方や物事の捉え方をやさしく教えてくれるソロモンが大好きになったけれど、いたずらをされて死んでしまったソロモンを前に打ちひしがれたサラに、ソロモンはふくろうという肉体は道具であって、自分は死なないんだということや、悲しみや憎しみを持ち続けることではなにも解決しないこと、周囲の出来事や状況で自分がどう感じるかを左右されることなく、どう感じるかは選べるんだということを、教えてくれるのです。人はみな幸せになる能力を持っている、そしてそれを思い出すことが大切なんだと気付かされます。つい、いろんなことに感情を動かされてしまいがちですが、その度に読み返したくなります。そして死とはなにか、そういうことを考える機会が多かった私自身にとって、やっぱりそれでいいんだと思える、心落ち着ける本です。

・「ヨーロッパを旅してしまった猫のはなし」平松謙三

デザイナーである平松氏が、”犬にできるのならノロだって”と楽観的な思いつきから始まったという、黒猫とともに旅をする写真とハウツーが詰まった本。海外を猫と旅をするなんて想像出来なかった、まだ白黒のサラと黒猫のジジがいたころに買った本ですが、今も黒猫ツナとサバトラのウリがいるので、いつか一緒にヨーロッパを旅したいなあと妄想すると楽しくなってしまうのです。写真もとても素敵で、訪れたことのある国が載っていたりして、一緒に楽しく旅をしている気持ちになれます。その頃とは事情も違うでしょうし、今は海外に移動するのが難しいタイミングですが、もしもいつか一緒に旅に出ることが出来たら、フランスのK女史と、パリの仕事の時にいつもお世話になるDominiqueに逢わせたいなあ…とワクワクします。

次は映画ですが、インド映画を続けて。

・「聖者たちの食卓」Philippe Witjes

映像作家でありフリーの料理人であるフィリップ・ウィチュスが監督したドキュメンタリーで、起承転結がある物語ではないのですが、インドのシク教総本山にあたる黄金寺院”ハリマンディル・サーヒブ”で、ボランティアたちが巡礼者や旅行者のために毎日10万食を無料で提供している様子を撮影したものです。とにかくたくさんの人がかかわっており、毎日食材を収穫し、手作業でニンニクを剥く人、チャパティを丸める人、のばす人といった流れ作業がとても自然で、大きな鍋で大量の食材をひたすら調理してたくさんの人が食べて片付けて…の行いが、あまりにも当たり前のように行われていることに驚くとともに、誰でも平等であり、食べることは生きることであり、みんなで作ってみんなで食べるという、シンプルだけれど愛によってなされていることだと感じます。人の行いはお互いに与え合うことで循環可能なのだと思わされる映画です。DVDを貸してくださったお客様に感謝。

「きっとうまくいく」

3時間という長さと、ダンスが出てくるインド映画独特の雰囲気のおかげで、気になりながらなかなか手が出なかった映画。多分、私はこのタイミングだったんだろうと思います。自己肯定感の大切さ、誰かに人生を押し付けられることで生まれる矛盾、生まれてきたのは楽しむ為なんだという気づきを与えてくれます。そして、困難が起こる度に、主人公がいつも使うフレーズ「Aal Izz Well」(大丈夫)という言葉にただただ納得して、元気をもらえます。ちょうどこれから自分の人生を考えるタイミングである息子に、激推ししたところです。笑